イモリの脅威的な再生能力、脱分化について調べてみました。
再生能力の限界
イモリの再生能力は驚異的です。
イモリは手足だけでは無く骨、水晶体、心臓や脳まで再生出来る脅威的な
再生能力があります。
この能力はイモリの死まで続きます。
脱分化とは
かなり専門的な分野ですが、素人なりに調べてきたものをまとめました。
コトバンクの解りやすい解説によりますと、脱分化とは細胞がその組織特有の分化状態を失って無分化の状態に戻る事とあります。
つまり細胞分裂したものが分裂前の細胞の形になるということです。
しかもそれは新たな細胞です。
解り易いようにイモリの四肢が切断された状態から再生までを順を追って説明します。
イモリが四肢を切断されるとまず切断面にこんもりとした木の芽状のこぶが出来ます。
これを再生芽と呼びます。
次にこの切断面の付近の細胞は多数の核を持ったストロー状の細胞がバラバラになり新たに成熟された細胞になります。
このことを脱分化と呼んでいます。
この脱分化した細胞が再生芽に移動して増殖を始めると新たにストロー状の細胞になります。
この再生芽が増殖することによってイモリの四肢が出て来ます。
イモリの細胞は分化した後でも最初の状態を記憶していて、四肢の切断や水晶体を取られても元の状態に再生出来るのですね。
両生類の中で、ここまでの再生能力が大人になっても変わらず、新たな能力を得ているのはイモリだけだそうです。
イモリは小さい体ではありますが、再生能力と言う面では人間は到底敵いません。
まとめ
イモリの再生能力を知った人は、このイモリの能力を何とかして人間や他の生物に役立てられないのかと考えます。
研究者の目的はどうしたら人間の病気やケガを治すかだと言えます。
その結果がiPS細胞の研究でしょう。
まだまだ現実化にするには時が必要なようです。
医療技術は日々進化していますが、イモリのように手足は生えて来ません。
更なる医学の進歩を期待したいものです。